written by 優曇華院
紹介
大変ニッチな話題ですが,LaTeXの数式番号を丸数字(①など,環境依存文字のアレ)にする方法を紹介します.最近の専門書だと,基本的には(1)のように半角数字を半角カッコで囲んだ形となっていますが,高校生向けの書籍はだいたい丸付き数字です.そういえば,共立の演習書も解答の式番号は丸付き数字ですね.
新定義
GitHubからどうぞ.
数式番号のカウンタceqを丸数字でrefする部分は,TeXフォーラムにあったやつ(https://oku.edu.mie-u.ac.jp/tex/mod/forum/discuss.php?d=924)からお借りしました.
自分は,これを適当な名前でstyファイルとして保存しています.他でも使ったりするなら,この方が便利です.circle_eqnumber.styとでもして,txeliveディストリビューションの適当なところに保存しましょう.(macなら/usr/local/texlive/texmf-local/tex/latex/public, windowsならC:\texlive\texmf-local\tex\latex\localです.)
実際に使ってみる
\usepackage{circle_eqnumber}
align環境を使う場合,数式番号は「$cdots$丸数字」という形になります。基本的な仕様は普通のalign環境と全く同じです。
\begin{align}
{R^0}_0 &= g^{0i}R_{i0}\label{eq1.1}\\
&= g^{00}R_{00}\\
&= -e^{-\nu}\left[\partial_i{\Gamma^i}_{00}-\partial_0{\Gamma^i}_{0i}+{\Gamma^a}_{00}{\Gamma^i}_{ai}-{\Gamma^a}_{0i}{\Gamma^i}_{a0}\right]\\
&= -e^{-\nu}\bigl[\partial_1{\Gamma^1}_{00}+{\Gamma^1}_{00}\left({\Gamma^0}_{10}+{\Gamma^1}_{11}+{\Gamma^2}_{12}+{\Gamma^3}_{13}\right)\notag\\
&\hspace{15zw}-\left({\Gamma^0}_{01}{\Gamma^1}_{00}+{\Gamma^1}_{00}{\Gamma^0}_{10}\right)\bigr]\label{eq1.4}\\
&= -\frac{1}{2}\nu''e^{-\lambda}-\frac{1}{4}\nu'(\nu'-\lambda)e^{-\lambda}-\frac{\nu'}{r}e^{-\lambda}
\end{align}
数式は,\verb|\eqref{[equation number]}|で参照します。\eqref{eq1.4}みたいな長い式は場合によっては,はみ出すので適宜改行することが必要になります。ただ,\eqref{eq1.1}のように,間隔が空き過ぎるのは微妙かもしれません。一つのalign環境内では,数式番号の位置は共通になってしまいます。
\begin{align}
\begin{split}
\begin{cases}
1234567890\\
12345678901234567890
\end{cases}
\end{split}
\end{align}
\begin{align}
123456789012345678901234567890123456789012345678901234567890123456789012
\end{align}
また,式が長すぎると注意書きが出たりします。
\begin{align}
12345678901234567890123456789012345678901234567890123456789012345678901234567890
\end{align}
コンパイルすると次のような感じになります.
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