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関数と写像

写像としての関数

まず写像(mapping)とは何かということだが, これは下図を見てほしい. 

写像とは$X$の任意の要素に対し, 何らかの規則$f$によって$Y$ のある要素が「ただ1つ」指定されて結び付けられる対応のことである. 要は, 「$X$の要素(元)を変換機械$f$に通したら, 毎回同じ$Y$の要素(元)になるよ」ということである. 案外この「変換機械」というイメージは後々役立つものである.
次に関数と写像の関係だが, 「関数は写像の一部」である. 要は, (関数)$\subset$(写像)である. 「関数でない写像」に関しては後で触れるとして, まずは次の例題を考えてほしい. $$ f : (0,1) \rightarrow \mathbb{R}  \textrm{となるような写像}f\textrm{を求めよ} $$ この問題は, 開区間$(0,1)$を実数全体に移す関数(写像)を思いつけるだろうか, ということである. 例えば答えとして, $$ f(x)=\tan\left[\pi\left(x-\frac{1}{2}\right)\right] $$ がある. グラフを図に示す.

関数以外の写像

次に関数でない写像について触れよう. 例えば$\mathbb{R}を\mathbb{R}^2$の部分集合に, すなわち数直線上の点$x$を$XY$平面上のある領域に移す写像の例は思いつくだろうか. 例えば答えとして, ベクトルを使った以下のようなものがある.
$$ \left( \begin{array}{c} X\\ Y\\ \end{array} \right)= x\left( \begin{array}{c} c_1\\ c_2\\ \end{array} \right) $$
ただし$c_1,c_2\in\mathbb{R}$である.
この辺りのことは線形代数学で深く学習するが, 要はベクトルや行列を用いても写像になりますよ, ということである. ちなみに$\mathbb{R}$は実数の集合だが, $\mathbb{R}^n$と書くと, $n$次元ユークリッド空間を意味する. 例えば,$ \mathbb{R}^2$だと2次元平面,$ \mathbb{R}^3$だと3次元空間を意味する.

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コメント: 4
  • #1

    『縮約(縮退)自然数』 (水曜日, 31 7月 2019 04:02)

    ≪…関数でない写像について触れ…≫との事を、[次元](位相)を掴み[一・二・三次元]の[表象の[1]]を[写像]する『《モナド》写像』は、西洋数学の成果の6つのシェーマ(符号)の内[e i ∞ 0 1]の[数学概念]を湧き立たせ[直交座標](ユークリッド平面)を[呈示]するのは、[自然数]の[無限]を通じて『《モナド》写像』で 観えてくる。

     『《モナド》写像』は、『身体がする数学』として[認知科学]的な「探究」で、ライプニッツの「理性に基づく自然と恩寵の原理」の『《モナド》』をより[進化](高め)させたモノのようだ。

  • #2

    絵本のまち有田川 (日曜日, 12 1月 2020 20:17)

    自然数は、[絵本]「もろはのつるぎ」で・・・

  • #3

    心はすべて数学である (水曜日, 20 5月 2020 19:51)

    ≪…関数でない写像…≫自然数を『幻のマスキングテープ』にする自然数は、
    『かおすのくにのかたなかーど』で・・・

    令和2年5月23日~6月7日 だけの披露
    射水市大島絵本館で・・・

  • #4

    式神自然数 (火曜日, 02 6月 2020 14:46)

    『HHNI眺望』で観る自然数の絵本
    有田川町電子書籍
    「もろはのつるぎ」

    御講評をお願い致します。